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- アイテム説明
◆ブルガダ症候群とは◆
ブルガダ症候群とは、遺伝的素因の強い稀な疾患であり、コーカサス人種に比べ日本人を始めとするアジア人に多くみられる、突然死を来す予後不良の疾患群です。
成人男性に圧倒的に多くみられる疾患です(男女比10:1)。
突然死蘇生例や失神などの既往のある群を症候性ブルガダ症候群として扱い、全く症状を有しない群を無症候群性ブルガダ症候群として考えることが一般的です。
特に夜間に突然生じる心停止発作。以前我が国ではぽっくり病として知られていた疾患群です。
【原因遺伝子について】
ブルガダ症候群の15-30%の症例に遺伝子異常(変異)が報告されており、そのほとんどは心臓に発現しているナトリウムチャネル(NaV1.5)のα-サブユニットをコードするSCN5A遺伝子です。一方、SCN5A以外の遺伝子は非常に稀です。
【この検査の対象となる方】
●突然死やブルガダ症候群などの家族歴がある方
●心電図P-R時間の延長やQRS幅の拡大等何らかの心臓伝導障害が示唆される方
●失神発作やVF既往などの有症状の方
●遺伝子検査を強く希望される方
【Gene-Checker(循環器)とは】
Gene-Checker(循環器)は、様々な心血管疾患を引き起こす可能性のある遺伝的変化をスクリーニングします。
Gene-Checker(循環器)検査は以下の場合に有用です。
◆心血管疾患の徴候を示す症状のある方
◆素因疾患を有する無症候性の方
◆遺伝性心血管疾患の家族歴がある無症候性の方
【検査について】
採取していただいた頬粘膜から遺伝子を抽出、解析します。
【検査可能疾患と対応遺伝子について】
ABCC9、CACNA1C、CACNA2D1、CACNB2、GPD1L、HCN4、KCNAB2、KCND3、KCNE3、KCNH2、KCNJ8、RYR2、SCN10A、SCN1B、SCN2B、SCN3B、SCN5A、TRPM4
ブルガダ症候群に関連する各遺伝子の詳細な説明を以下に示します。この症候群は、主に心臓のイオンチャネルの異常により引き起こされ、これにより電気的な活動が乱れることが原因です。それぞれの遺伝子は心臓の正常な電気的伝導に重要な役割を果たしており、異常があるとブルガダ症候群を発症するリスクが高まります。
### 1. **ABCC9**
ABCC9遺伝子は、ATP感受性カリウムチャネル(KATPチャネル)のサブユニットをコードします。KATPチャネルは、細胞内のエネルギーレベルに応じて心筋細胞の膜電位を調整する役割を果たします。この遺伝子に異常があると、心筋細胞の電気的安定性が損なわれ、心臓の電気伝導に問題を引き起こし、ブルガダ症候群や他の不整脈に関連する可能性があります。### 2. **CACNA1C**
CACNA1CはL型カルシウムチャネルのα1サブユニットをコードします。L型カルシウムチャネルは、カルシウムイオンの細胞内への流入を制御しており、心筋の収縮や心臓の電気的活動に重要です。この遺伝子の変異があると、カルシウムチャネルの機能が低下し、心室性不整脈やブルガダ症候群を引き起こす可能性があります。また、CACNA1Cの変異は、他の心疾患(例:長QT症候群)とも関連しています。### 3. **CACNA2D1**
CACNA2D1はL型カルシウムチャネルの補助サブユニットであるα2δ1サブユニットをコードします。このサブユニットはチャネルの活性化や電気的信号の伝達に影響を与えます。CACNA2D1に異常があると、心筋の電気的な再分極に影響を及ぼし、心電図上で特徴的なブルガダパターンを示す可能性があります。### 4. **CACNB2**
CACNB2はL型カルシウムチャネルのβサブユニットをコードします。この補助サブユニットは、カルシウムチャネルの膜への輸送や、チャネルが正常に機能するために必要です。変異があるとカルシウムチャネルの機能が妨げられ、心臓の電気的リズムが不安定になり、ブルガダ症候群に関連するリスクが増します。### 5. **GPD1L**
GPD1Lはグリセロール-3-リン酸脱水素酵素をコードし、細胞内の酸化還元反応やエネルギー代謝に関与しています。この遺伝子の変異は、心臓のナトリウムチャネル(SCN5A)の機能を低下させることが知られており、これにより心筋の電気的興奮の伝播が遅くなります。これがブルガダ症候群の特徴的な心電図パターンや不整脈を引き起こします。### 6. **HCN4**
HCN4はペースメーカー電流(I_f)を形成するカチオンチャネルをコードしています。このチャネルは心拍リズムの調整に重要な役割を果たし、特に心臓の自動能に関与しています。HCN4の異常は、心拍リズムの異常や心電図異常を引き起こし、ブルガダ症候群と関連する可能性があります。### 7. **KCNAB2**
KCNAB2は、電位依存性カリウムチャネルの補助サブユニットをコードします。これにより、心臓の活動電位のリポライズ(再分極)が正常に行われ、心筋が適切に次の興奮を迎えることができるようになります。この遺伝子の変異は、再分極の異常を引き起こし、不整脈のリスクを高めます。### 8. **KCND3**
KCND3は、電位依存性カリウムチャネルのαサブユニットをコードし、主にトランジェント・アウトワードカレント(I_to)を形成します。このチャネルは、活動電位の初期段階での再分極を助け、心筋の電気的安定性を維持します。KCND3の変異は、心室性不整脈やブルガダ症候群に関連します。### 9. **KCNE3**
KCNE3は小型の補助サブユニットをコードし、カリウムチャネルの機能を調節します。この遺伝子の異常が心筋の電気的活動に影響を与え、心拍リズムの異常を引き起こすことがあります。### 10. **KCNH2**
KCNH2はhERGカリウムチャネルをコードし、心臓の活動電位の遅延再分極に重要です。この遺伝子の異常は、特に長QT症候群に関連していますが、ブルガダ症候群のような心電図異常を引き起こすこともあります。### 11. **KCNJ8**
KCNJ8はATP感受性カリウムチャネル(KATP)のサブユニットをコードしています。KATPチャネルは細胞内エネルギー状態に応じて開閉し、心筋細胞の電気的安定性を保つのに役立ちます。この遺伝子の変異は心筋の電気的活動を乱し、ブルガダ症候群や他の不整脈を引き起こすことがあります。### 12. **RYR2**
RYR2はリアノジン受容体をコードし、カルシウムイオンの小胞体からの放出を制御します。このプロセスは心筋の収縮にとって重要です。RYR2の変異は心室性頻拍や突然死のリスクを高め、ブルガダ症候群やカテコールアミン誘発多形性心室頻拍(CPVT)に関連します。### 13. **SCN10A**
SCN10Aは、ナトリウムチャネルのαサブユニットをコードし、心筋の活動電位の形成に関与しています。この遺伝子に変異があると、ナトリウムチャネルの機能が低下し、ブルガダ症候群のリスクが高まります。### 14. **SCN1B**
SCN1Bはナトリウムチャネルのβサブユニットをコードし、チャネルの安定性や機能に影響を与えます。この遺伝子の変異は、ナトリウムチャネルの不安定性を引き起こし、ブルガダ症候群や他の心室性不整脈に関連することがあります。### 15. **SCN2B**
SCN2Bはナトリウムチャネルの別のβサブユニットをコードしており、ナトリウムチャネルの機能に影響を与えます。この遺伝子の異常は、心筋の活動電位の伝播に影響を及ぼし、不整脈のリスクを高めます。### 16. **SCN3B**
SCN3Bは、SCN2Bと同様にナトリウムチャネルの補助サブユニットをコードしており、チャネルの安定性を助けます。異常があると心臓の電気的活動が乱れ、ブルガダ症候群のリスクが増します。### 17. **SCN5A**
SCN5Aは、心臓の主要なナトリウムチャネルをコードしており、ブルガダ症候群の最も一般的な原因遺伝子です。この遺伝子の変異により、ナトリウムチャネルの機能が低下し、心筋細胞が正常に興奮できなくなります。その結果、心電図に特有のブルガダパター
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- システム商品コード
- :000000003523
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- 独自商品コード
- :GC-VEN001
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- 製造元
- :日本
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- 原産地
- :キプロス
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